海外ウェブサービスを利用する際の5つの不安
2019/02/17海外ウェブサービスやWordPressのプラグインなどで、とてもよいシステムやソリューションがあったとしても、そしてその性能の良さや利用料金のリーズナブルさがわかったとしても、それであっても大抵はこれから挙げる懸念点が原因で、なかなか前に進めないケースを多く見受けます。
具体的には以下の5つの不安です。
・英語によるコミュニケーションは大丈夫か?
・個人情報の漏洩については大丈夫か?
・復旧対応や保守サポートは大丈夫か?
・制作対応できるスタッフの確保は大丈夫か?
・実際に会うことができなくても大丈夫か?
この5つの不安を解消できないことには、プロジェクトを推進しようにもできないというのは、とてもよくわかります。
■「英語によるコミュニケーション」の不安について
海外ウェブサービスは一般的にユーザビリティが優れているものが多く、例えばiPhonなどは説明書なしで操作している人多いと思うのですが、そのような感じで直感的な操作で行けるウェブサービスが多く、そうした面のハードルは低いように感じます。
しかしながら、やはりITサービスですからね。例えばCRM関連やヘルプデスク関連のカテゴリは多機能型のウェブサービスが多く、英語以前の問題ですが、操作や運用の習得に時間を要するものもあるので、それに対して管理画面が英語ということにアレルギー反応を示す人が多いのも事実です。
また、今は機械翻訳が進んでいて、GoogleChomeをブラウザとして利用すれば、海外ウェブサービスの管理サイトも自動的にGoogle機械翻訳で日本語表示されたり、Gmailを利用している人なら経験があるかもしれませんが、英文メールが翻訳ボタンひとつで日本語に翻訳表示されたりもできます。
そうした具体的な対応策をご案内すると共に、弊社では、制作・運営を担う営業担当者と保守サポートや緊急時の復旧を担うサポート担当者の2名を全てのクライアントに専任担当者としてつけることにしています。
海外ウェブサービスを活用して制作すると言うだけで、対応する担当者は全て日本人であり、日本語で発注することが可能ですし、制作や運用についての打ち合わせも日本語で行います。もちろん何かのトラブルが合った場合でも、すべて日本語でサポートを受けることができます。日本のサービスを利用することと、ほとんど変わりなく、利用することができます。
■「個人情報の漏洩」の不安について
セキュリティのレベルが低かったり、個人情報の管理がきちんとなされていないことで、個人情報が漏洩してしまったら元も子もないです。企業としての信用が毀損されるばかりか、損賠賠償へと発展するケースも少なくないので、新しいクラウドシステムを利用する場合のチェック事項の最優先に挙げられる事項ではないかと思います。
海外ウェブサービスは日本に比べてセキュリティレベルが低く、管理がずさんなのではないですか?こんな風に誤解しているクライアント担当がとても多いのですが、実際はその逆です。
欧州では個人情報保護法「GDPR」(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)が2018年5月に施行されており、日本の個人情報保護法より厳しく、罰則の適用もありえる法律として適用されているため、この法律に順じて各種の施策が運用されています。
また英語を中心に多言語でサービス提供するということは、日本語でサービス提供するよりも一般的に事業規模が大きいですし、セキュリティ施策にも多くの予算が使われ、管理されていることが一般的です。
ウェブサイトのフッターに、プライバシーポリシー、セキュリティ情報、スパム対策ポリシーなどが記載されており、その情報を読み込むと、日本とは比べ物にならないほどのレベルで、個人情報について、適切な範囲の収集、取り扱いの透明性、セキュリティ、アクセス及び正確性、などが規定されています。
弊社で取り扱うウェブサービスは、こうした情報を一つ一つチェックして、安心安全な運用がなされている企業のもののみをリストアップしています。
■「復旧対応や保守サポート」の不安について
運営しているサイトがダウンしてしまったり、不具合が見つかる事態があった場合に大丈夫か?という質問も個人情報に継いでよくいただきます。
もちろん弊社で取り扱うクラウド型ウェブサービスを利用して構築したウェブサイト、WordPressやそのプラグインを利用して構築するウェブサイトについては、すべて無償・有償の保守サポート対象としています。
まずウェブサービスについては、運営している会社があり、月額利用費を支払って利用しているサービスですので、運営会社のサポートに問合せを入れて、対策をしてもらう形になります。
ただし海外ウェブサービスは英語しかサポートを受け付けていませんので、弊社のヘルプデスクが日本語でお問い合わせやご要望を受け付けて、海外ウェブサービスへの英語によるお問い合わせを全て代行します。障害の原因がウェブサービス側にあるものであれば運営会社に復旧作業してもらうことができますので、その進捗状況のご報告などは随時、日本語でご案内します。
また例えばウェブサービスを利用して構築した「制作データ」、オープンソースのWordpressでウェブサイト構築した際などの「制作サイト」については、バックアップを定期的にDropboxへアーカイブしておくサービスや、WordPress本体やプラグインのアップデートなどの保守サービスを提供しています。
ただし、これらのサービスはシステムと関連プラグインを最新にし、バックアップすることにより、悪意のあるソフトウエアからの攻撃に備えるものですが、悪意のあるソフトウエアからの攻撃に対して保障できるものではありません。
そのため万が一マルウェアなどのウィルスに感染したり、悪意ある攻撃をシステムが受けるなどの原因で、システムがダウンしたり、サイトが正常に表示しないなどの自体があった場合の復旧サービスも合わせて提供しています。
保守サービスはこうしたことがないように、サイト構築時にセキュリティプラグインの導入を行って、サイトの24時間監視(異変があったらメール通知が来る仕組み)、自動バックアッププラグインなどの導入を行うわけですが、復旧サービスと組み合わせて運用することにしています。
また早急な復旧が必須なサイト運営社様には24時間電話受付サービスをオプションで付けていただくことで、万が一深夜にサイトの不具合が発生しても、最短での復旧を依頼することができるようにしています。
これらは有償サービスですので、ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
■「制作対応できるスタッフの確保」の不安について
例えば国内で人気の高いメイクショップ、Eストアー、カラーミーショップなどでネットショップを作りたい、ブレインメール、配配メールなどでメールマガジンを配信したいなどの場合は、大抵の制作会社で対応することができるでしょう。
メイクショップは自社運営のネットショップでもお世話になっているのですが、メイクショップを利用している企業向けに、ショップ制作サービス、コンサルティングサービス、フォローメール配信サービスなどを有料サービスとして提供していて、こちらで制作スタッフを手配しなくても、全て事足りてしまうようにもなっています。
またECキューブ(オープンソース型のネットショップ構築システム)でも、EC-CUBEインテグレートパートナー(ECサイト構築・デザイン制作会社)が紹介されています。
その一方で海外ウェブサービスはどうかと言えば、国内で対応できるスタッフは皆無に近い状態と言えます。というか当たり前です。日本未上陸のウェブサービスなのですから、その制作ができる日本人はおりません。
それではどこにいるかというと、ちょっと考えればわかることですが、海外ウェブサービスの制作スタッフ(各ウェブサービスの専門家)は海外にいます。そしてその数は日本の制作クリエイターと比べるまでもなく、圧倒的な数いるわけです。
取り扱いウェブサービスの専門家でもあるマーケッターやクリエイターにお仕事をオファーするという発想は「コロンブスの卵」的なアイディアなのかもしれず、そうした試みをしている広告代理店、制作会社にまだ出会ったことがありません。
弊社も初めのうちは、日本のクラウドワークスやランサーズなどで、制作対応してくれるスタッフを募集してみたことがあるのですが、数名のエントリーがあればよいほうで、制作見積も明らかに割高でしたので、その見積の根拠を聞いたところ、英語ベースのウェブサービスなので、日本語対応についての検証が必要で、色々調べたり工数がいってしまうからということでした。
そもそも、弊社が海外ウェブサービスを活用して制作サービスを提供したいと思ったのは、その先進的な機能が、とてもリーズナブルな料金で利用することが出来るからであり、その運用に割高な料金を提示する日本人スタッフをアサインしたら、元も子もないのだなと考えるようになりました。
前述したように海外ウェブサービスの制作スタッフ(各ウェブサービスの専門家)は海外にいるので、海外のクラウドソーシングサイトをあたったらどうだろうか?ということで「Upwork」に目をつけました。
Upworkは日本のクラウドワークスやランサーズの元祖とも言える存在で、クラウドワークスの会員数が80万人(この中には発注側のクライアントも受注側のフリーランスも含まれます。)というところですが、Upworkは1,000万人の登録数を誇る世界最大のクラウドソーシングサイトです。
英語でコミュニケーションしなければいけないため、日本企業の担当者には少しハードルが高いとも言えますので、弊社の営業担当(営業兼制作ディレクションを行う担当)が間に入り、クライアント希望を日本語で聞き、要望を取りまとめた上で、Upworkでリクルーティングした海外スタッフや、すでに弊社と直接取引している海外スタッフなどと共にチームを組み、制作や運用を進めていくサービスを提供するに至りました。
サービス名はちょっと長いのですが「海外フリーランスのご紹介・マッチング支援サービス」です。
サービス内容は、具体的なプロジェクト内容やご要望をお伺いした上で、要件に合うエンジニア(Webシステム開発、サーバー構築、スマホアプリ開発)、Webデザイナー(ランディングページ制作、Webデザイン、WordPress導入、ECサイト商品ページ制作)、マーケッター(マーケティングオートメーション設計、SEOコンサルティング、オウンドメディア設計)などの海外フリーランスや海外ウェブ制作会社、海外広告代理店のご紹介・マッチング支援を行うサービスです。
例えばセールスレターのライティングやウェブライティングは日本語ですから、日本人の優秀なライターにアサインして、海外フリーランス、海外ウェブ制作会社、海外広告代理店と連携してプロジェクト展開することになりますが、そうした業務全般の制作ディレクションを弊社が担います。
海外ウェブサービス自体はクライアントが直接契約(もちろんお申込方法・契約方法はご案内しますのでその上で契約)していただき、そのウェブサービスを利用した制作サービスについては弊社が受注させていただき、納品までの制作業務、納品後の運営業務をワンストップで対応させていただくというものになります。
■「実際に会うことができない」不安について
担当者の中には、年配の人に多いのですが、営業に訪問してもらってミーティングしたり、トラブルが合った際にはすぐに飛んできて説明してもらうことができないことに不安を覚えるという人もいます。
私のサラリーマン時代の上司がそうでしたし、そうしたメンタリティもよく分かるのですが、通信手段が電話とFAXしかなかった時代は、それが当たり前とも言えましたが、いまは電話でさえ、自分の時間を邪魔されるということで敬遠されがちな時代です。
通信手段もEメールに加えてビジネスチャットが主流になりつつあり、ミーティングや会議もSkypeやZoomなどで動画・音声を利用して行う手段に取って代わりつつあります。実際こうした方法でビジネスをすると、わざわざ対面しなくても、大抵のことはできてしまうものだと感じます。そうした流れに乗って弊社でもオンライン会議にはZoomを利用、普段の制作業務はチャットワークかSlackを利用するようになりました。
ただし、大切な確認事項があるので直接お話がしたいという場合や、どんなスタッフが実作業をしているのか知っておきたいという場合には、翻訳者を交えてZoomの動画・音声チャットでやリとりしたり、リアルタイム翻訳機能付きのグループチャットを用意して、海外スタッフとも直接やり取りする機会を設ける事が可能です。
もちろん全く会わないわけではなく、ご挨拶に伺ったり、大切な要件は直接お会いしてお話するスタンスも持ち合わせていますのでご安心を。
やはりはじめての取り組みというのは慎重にならざるを得ませんし、特に個人情報の漏洩については、石橋を叩いて渡りたいものです。実際に実施するとなった時に頭によぎる不安は、様々だと思いますが、いざというときの復旧対応を任せる体制があるのとないのとでは深刻度が全く違います。
そうした保守サポートのもとで、海外ウェブサービスと海外フリーランスを上手に活用して、よりよい仕事が出来るようにというのがコンセプトです。海外のウェブサービス、クラウドソーシングサイトをいろいろと見ていると、日本は言語的なハンディキャップが原因で、ITの分野でもすでに結構乗り遅れていると感じます。言語的ハンディキャップの呪縛から解放されて、ワールドワイドな視点でクラウドサービスやウェブサービスやフリーランサーを比較検討できるようにできれば、ちょっとしたレボリューションになるのではないか?そうした想いを込めて「クラレボ」という名称で、本日ご案内した一連のサービスをリリースしていく予定です。乞うご期待を!